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30.01.17
破れた夢の大通り:ヴィクター&ロルフ 2017年オートクチュール春夏コレクション

ヴィクター&ロルフの世界における究極の美しさとは、不完全な部分にこそ存在する―。先週開催されたパリファッションウイーク・オートクチュールで、クリスチャン ルブタンはヴィクター&ロルフのコレクションにカスタムシューズを提供する、初のコラボレーションに挑みました。

デザイナーは「コンシャス・デザイン(意識するデザイン)」の探求を深めることを今コレクションのコンセプトとし、彼らの過去のコレクションから数えきれないほどの生地を選び出しました。ダメージのあるヴィンテージドレスを解体して様々な素材をコラージュすることで、シュールレアリズムを感じさせるような新しい作品を生み出しました。

解体したピースを再構築する過程で、アクセントとして施されたのはゴールド。これは、日本の陶磁器修復技術である「金継ぎ」をモチーフにしたもので、不完全さから醸し出される美しさが特徴です。

この技法をもとに、デザイナーたちは生地の破れや傷を、逆に個性として活かすようにしました。「不完全さの中に美しさを感じることは、まさに正の強化といえます。本来の姿を、更に美しく価値のあるものへと再表現し、不完全さを美しきものへと昇華させるのです。」そうデザイナーたちは語ります。

淡いパステル調のマルチカラーが描き出すグラデーションを、深いバーガンディーやラズベリー、グリーンといった色のアクセントで引き締めているドレス。再構築されたデザインは、軽やかさとボリューム感を兼ね備えたアシンメトリーで印象的なシルエットです。

コレクションのタイトルは「破れた夢の大通り」。華やかかりし時代の雰囲気を、新しい時世にあわせグラマラスにアレンジしました。ルブタンはこのフィロソフィーにあわせ、モダンなニュアンスを加えたパテントレザーの70mmのラウンドトウパンプス、 Rounditownをデザイン。ピンク、黒、赤からショッキングピンクのカラーで古き良き時代のファッションに彩りを添え、コレクションの世界観を完成させました。

@LouboutinWorld