サヴォアフェール、ステップ・バイ・ステップ

華やかさの裏には常に厳しさがあり、クリスチャンルブタンのエフォートレスでスタイリッシュなクリエーションの裏には、比類なき靴作りのノウハウに裏打ちされた技と大量の労力が使われている。
メゾンのシグネチャーであるレッドソールに命を吹き込むことは、真の愛の労働であり、忍耐強くひたむきに職人技に打ち込むことである。
それは、何世代にもわたる技術と現代技術の粋を集めた、人と機械のダンスのようなものであり、一歩たりとも手を抜くことはできない。

メス！

パタンナーはメスを使い、外科手術のような正確さでスケッチを切り抜く。アッパーとヒールの素材が決まったら、アッパーとレザーライニングをカットする。言ってみれば、同じ素晴らしいケーキの2つの層。
実に美味しそうだ！

靴の構造を補強するために、レースのように薄くて可憐なキャンバスの帯が2つの層の間に貼り付けられる。そして、デコルテができるだけ薄くなるように、レイヤー同士を打ち込む。
最後に「ネックライン」を縫い、裏地がほんの少し覗くようにする。

時間との戦い

アッパーの部分の状態を保つため、靴は72時間以内に成形されなければならない。ティッシュペーパーで繊細に包まれたアッパー部分は、フィッターに渡され、樹脂の型枠の上に置かれる。
余分なライナーはホッチキスで留められるので、アッパー部分を引っ張ったりして、希望のシルエットに仕上げることができる。クローズドトゥのパンプスでは、足の前部と踵の後部の両方で、レザーライニングとアッパーの間にレザーの補強材を挟み込む。
補強材はあらかじめ湿らせておくことで、足の輪郭に心地よくフィットする。
次に、アッパーを再び桟木で伸ばし、しわや折れ目がひとつもない完璧な仕上げにする！

レッドを少し...

48時間後、ヒールが靴に接着され、最後の仕上げであるレッドソールが取り付けられる。

世に出る前に、一足一足、しっかりと乾燥させなければならない。

乾燥時間はアッパーの素材によって異なり、ファブリックやナッパレザーの場合は2週間、パテントレザーの場合は3週間ほどかかる。

忍耐はまさに美徳！

最後の仕上げ

いよいよグランドフィナーレ！まず、デコルテ周りの余分な裏地を取り除く。カット、カット、カット！
そして、切り取られた部分は靴の素材と同じ色に染められる。
次に、ヒールを釘で固定。繊細な作業で、安定した手と才能ある目が要求される。
最後に、靴は完璧に磨き上げられ、クリスチャンルブタンのロゴが金箔で靴底の内側に施される。こうして完成した靴は、ティッシュを敷き詰めたエレガントな箱に詰められ、発送され、あなたのクローゼットの中で永遠の住処を見つける。