この有名なシルエットのインスピレーションは、ミステリアスでありながら親近感を抱かせる謎めいた存在であり、レザーとレースを同量使用したロックンロール・ロマンスの典型である、さまざまな「ケイト」の生まれ故郷、ロンドンにある。
ケンジントンの美しい石畳の街並みからショーディッチのナイトクラブまで、ケイトはあちこちに出没する。ケイトには、上品な場所にもアンダーグラウンドな場所にも友達がいる。
もしかしたら、あなたもケイトの一人や二人知っているかもしれない。裕福なワイルド・チルドレンにとって、人生は世界ツアーの舞台でしかない。もしかしたら、あなたの知っているケイトはあなた自身かもしれない。

劇的に細いスティレットヒール、ぷっくりとしたデコルテ、つま先の生意気な谷間、ケイトは頭角を現すために生まれた。
3つのヒールの高さでデザインされたケイトは、ドラマチックな演出も思いのまま。
120mmのスーパースティレットパンプス、ソー・ケイトとともに、このランウェイでお墨付きのパンプスは、真の靴通のコレクションの基礎となる一足。
コレクションの最新作「スポーティ・ケイト」。クラシックなケイトのシルエットのまま、85mmのシックなヒールへと進化した。
パテントレザーやエンボスレザー、デニム、リッチなスエード、クラシックなカーフスキンなど、贅沢なパレットで仕立てた、時代を超越した万能ハイヒールは、どんなアンサンブルにもマッチする一足。

ケイトの旅は、クリスチャン ルブタン自身によるスケッチとともにパリで始まる。そこから、このロンドンガールと彼女のデコルテはイタリアへと旅立ち、そこでケイトは立体的な形を持ち始める。
次に起こるのは、人間と機械によるサヴォアフェールのシンフォニーにほかならない。安定した手つきで靴を裁断し、折り畳み、縫い付ける前に形を整え、細心の注意を払って全てのカーブとラインが正確に仕上げられる。そこから、ケイトは最初のランウェイである組み立てラインへと進み、シグネチャーであるレッドソールを戴くのである。
こうしてケイトが誕生する。